シュリンク包装機のメンテナンスのポイント
シュリンク包装機を使用していくにあたり、安定した稼働のために定期的に行いたいメンテナンスや、控えておきたい消耗品があります。
シュリンク包装機のメンテナンスを行わないことによる悪影響
シュリンク包装機は熱したカッターによりフィルムの溶断・溶着を行う機械です。そのためカッターにフィルムが残りやすく、フィルムが付着したままのカッターはフィルムの切断や製品の出来に影響を及ぼすおそれがあります。
シュリンク包装機の日常点検
ヒーターにより熱して使用する都合上、シュリンク包装機のカッターは毎日、使用前の清掃を推奨します。アルコールを塗布した布にて、カッターを拭いての清掃をお願いします。
他にはメンテナンスとして、週に一度チェーン及びスプロケットへのグリス塗り、月に一度ギヤへのグリス塗りと、センサー部をエアーにての清掃を行います。
シュリンク包装機の消耗品
シュリンク包装機には、搬送部やヒータ部など、いくつかの消耗品があるため紹介します。
カッター
フィルムをカットするための刃になります。ヒーター部とカッターは同一箇所についており、シュリンク工程の中でフィルムをカットするために使用します。
カッターを交換しない場合、フィルムが刃に付着し、うまくフィルムを断材できないなど、不具合発生につながるため、交換が必要です。
使用頻度にもよりますが、一般的には、半年で1度程度の交換が求められます。
タイミングベルト
フィルムを挟み送るためのベルトです。フィルムを巻き込むようにして送っており、長く使用していると切れてしまうおそれがあります。タイミングベルトの欠品は機械を使用できなくなってしまうため、予備の確保を推奨します。
テフロンテープ
カッターを受ける箇所に貼っているテープです。消耗の激しいものではありませんが、直接熱したカッターを受ける箇所であり摩耗したまま使用しているとテープ下に損傷を与える可能性があります。テープを在庫として控え、消耗を見て長さを合わせ交換します。
シュリンク包装機の推奨予備部品
他に推奨予備部品として、製品を押さえ送る箇所のアッパーベルト、透過センサー及びヒーターセンサー、各シリンダー、フィルム送りのゴムローラーがあります。
アッパーベルト
製品を上から押さえ送るアッパーベルトです。柔らかい素材のため製品形状・硬さによって破れてしまい、シュリンク内部に剥がれたベルトが混入してしまうおそれがあります。
定期的に状態を確認し、破損があれば予備を控えておき交換ください。
透過センサー
製品を確認し製品の送り・カッターの切断タイミングを調整しているセンサーです。日常のメンテナンスはエアーにての清掃をお願いします(布による清掃はキズをつけてしまうため)。
動作に異常があった際には交換願います。機械の作動に不可欠な部品のため、予備の確保を推奨しています。
ヒーターセンサー
カッターを熱するヒーターの温度を感知するセンサーです。カッターの温度は製品の出来上がりに直結するため、異常を感じたらすぐに交換ください。
ゴムローラー
フィルム送りにてフィルムに小さな穴を空け、空気が抜けるようにするための針つきゴムローラーです。上手く穴が空かなくなると収縮の際に空気が多く入り仕上がりに影響するため、フィルムをかぶせた状態の製品に空気が多い様子があれば交換をお願いします。